弊社は鹿児島県にある奄美群島の沖永良部島というところを拠点に活動しています。沖永良部島は鹿児島県内でも外国人人口比率が高い島です。特にベトナム人やインドネシア人が多いです。 私はベトナムに8年間住んでいましたが、3年前にこの島に移住しました。そしてこの永良部島にはベトナム人の技能実習生が多くいらっしゃって、思い入れのあるベトナムの方々に、何かできないかと思い、起業したのです。目下は、自治体と連携して外国人住民向けの生活情報誌を制作しています。

起業してから始めに取り組んだのは「コミグラム」の制作です。これは、外国人向けに、イラストやマンガで日本の言葉や習慣を伝えるコミュニケーションツールです。ここ沖永良部島は方言を話す人も多く、訛りもあり、日本語を学んできた方々もイントネーションの違いで言葉が分からないことも多いので、皆さまのお役に立てるのではと思いました。仕事の現場においては、特にコミュニケーションが重要です。そこで、仕事中でも着られる、仕事で使う言葉をイラストと共に紹介するTシャツも制作しました。このTシャツのシリーズは、農業や漁業、介護や工場での言葉や日常生活で言えば防災や買い物で使う言葉などもあります。

外国の方向けに地域のコミュニティやイベントの紹介も行っています。外国の方が参加することによって、日本人の友人ができれば、より日常生活も楽しくなりますからね。また、日本人の子供向けに、外国人とのふれあいや語学学習の機会をつくる企画もしています。一緒に料理をつくるイベントも良いのではないかと思います。 ゆくゆく、この沖永良部島が「多文化共生の島」や「多様性の島」と呼ばれるようになれば嬉しいです。島のイメージアップになればありがたいですし、子供のころから外国人と共に暮らせるのは、これからの国際化においても役立つことではないかと思います。 将来的には、日本人と外国人が一緒に楽しめるサークルも作りたいです。「日本人と外国人の街歩きサークル」も面白いと思います。歩く日本語教室になりますし、島の理解増進にもつながります。外国人が母国語で島を紹介してくれればインバウンドの獲得にもなります。これからも、より外国人にとって働きやすい、暮らしやすい島になるように、活動していければと思います。