外国人雇用に関する情報
- 企業からのメッセージ6 -
想いには想いで応える、外国人雇用のあるべき姿
事業内容
1.車輌,船舶,自動車、航空機、産業用機器,電気機器及び諸金属製品の部品製造,組立および設計・試作
2.日本とベトナムとの交易促進サポート
事業内容
※海外事業部の事業内容
1.企業様の経営課題を問題解決
2.日本とベトナムをはじめとした海外との交易促進サポート
3.日本企業からの要請に基づくベトナム人技術者の招聘手続き代行および入国後のケア
4.「外国人研修・技能実習制度」の導入・運用に関するご案内
今回、取材にご対応いただいたのは
岸秀世司代表取締役会長
三正工業における外国人社員雇用のはじまり
当社がはじめて外国人技能実習生を受け入れたのは2004年のことです。2名のベトナムの方に来ていただきました。現在もそうですが、当時も日本人の若い社員が集まりにくい状況にあり、そのような折にベトナム人実習生の受け入れを提案されたことがきっかけです。この2名が非常に勤勉で優秀、会社に対して大きく貢献してくれたので、その後ベトナム人技能実習生を受け入れる体制が出来ていきました。
ただ、はじめはこの2名も言葉の壁に苦労したのではないかと思います。この点については、彼ら自身も懸命に学んでくれましたし、社内でもサポートをしていました。子どもや孫に対するように、親身に接している社員もいましたね。
ベトナム人実習生の親代わりに
外国人に働いてもらう上で、当社が念頭に置いていることは「誰が一番厳しい環境にあるかを考え、その方々の目線で仕事を進める」ということです。そうなると、やはり故郷から何千キロも離れた土地で働いているベトナム人実習生のことをしっかりと考えていかなければなりません。彼らが困らないように職場環境を整え、何か困りごとが発生する前に対応をする。必要なのは「親代わりである」と考える姿勢ではないでしょうか。
親代わりと言えば、つい先日、あるベトナム人管理職の方が同じく当社で働くベトナム人女性と結婚しました。会社をあげて結婚を祝福し、私も結婚式に参加してきましたよ。なお、当社はベトナムにもオフィスがあるので、ベトナムでの挙式に招待されて参加することもあります。
管理職として活躍するベトナム人社員も
ベトナム人管理職というお話がありましたが、東京本社と福島の工場では、管理職として活躍してくれているベトナム人もいます。ある管理職の社員は技能実習生として来日し、特定技能となった時点でグループを担当するなど、ステップアップをしてもらっています。
当社の待遇についていえば、例えばボーナスに対する人事考課などは、日本人社員と全く同じです。私たちは、「外国人社員」という括り自体がナンセンスなものではないかとも考えています。差別と区別は異なるのです。国籍では決して差別しない。その代わり、勤務態度がまじめな社員かそうでない社員かなど、しっかりと区別をするのです。
東日本大震災直後も残ってくれたベトナム人実習生
ベトナム人実習生について、印象に残っているお話を紹介します。東日本大震災が2011年。当時、当社の福島工場にはベトナム人の実習生が7名働いていました。震災があった時、私たちも被害を受けたのですが、設備に大きな損壊はありませんでした。しかし、工場は原発から70キロ弱という距離です。地震の3日ほど後だったと思うのですが、ベトナム大使館から次のようなアナウンスがありました。
「●●の期日までに、ベトナム人の帰国希望者は、福島空港に集合させてください」
すぐにその旨をベトナム人実習生に伝えたのですが、翌日、彼らの出した答えは「全員残ります」というものでした。理由を聞くと、次のようなものでした。
「日本人社員の皆さんが職場で仕事しています。一緒に仕事している仲間ですから、私たちは皆さんが避難する時に避難をします」
これを聞いた時は、社長として、涙が出ましたね。
外国人雇用について思うこと
未だに日本では、外国人雇用について「安い労働力が手に入る」という考えが多いのではないかと思いますが、それは間違っています。日本は少子高齢化が進み、労働力が低下、日本人単一民族で国家を維持していくのは難しいでしょう。日本を支える仲間として外国人の方々に来てもらわなければならないはずです。東アジアの国々は同じく外国人労働者を求めており、人材の争奪戦も激化してきています。仕事のために行きたい国として、日本が選ばれるために。私たちは努力をしていかなければならないと思います。